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みやもっちゃんのひとりごと

【みやもっちゃんのひとりごと No.147】

2021-07-05
八重子ブルーに包まれて
 玄関ドアを開けると「お帰りなさい」と言わんばかりに
八重子ブルーの絵が仕事帰りの私を迎えてくれる。
最後の作品を含め、長崎の風景にこだわった絵が、
我家の壁を色どってくれている。
もちろんひとりごとを書き始めの頃、まっ先に彼女の事は
書いたのですが、今頃になって何故か恋しくてならないのです。
亡くなって15年余り経つというのにです。84歳で亡くなった
彼女とは、親子程の年の差があったのですが、それが不思議な程
気が合い、お茶したり、お酒したり、異性の話に盛り上がったり、
時には絵のモデルとなったり、何よりも彼女が大好きだった
南山手には、良く絵を書きに出かけたものでした。

 若い頃を東京で過ごし証券会社に勤務。その為でしょう、
マネーコンサルがうまく、長崎に戻ってからは手芸教室を開校。
不動産経営もやり、その合間に絵をも描く(もちろん個展も)、
どれだけパワフルで素敵な人か、彼女の事を知らずとも想像
出来るのではないでしょうか。
今であれば女性雑誌からとび出して来てもおかしくない様な
聡明で凛としておしゃれでカッコイイ女性でした。
お金との向き合い方、人との向き合い方、仕事のやり方等々、
事ある度に導いてくれ、彼女のような人になりたいと、
20代の若き私は強く思ったものでした。

 そうした八重子さんの与えてくれた言葉で、私の人生は
作られ支えられた部分がとても多いとつくづく思う。
自分の「老い」と言うものが、体や心に影を落としはじめる今(笑)
それでも尚働き続けられているのは、事が起きた時に、
八重子さんならどう考えるだろうか、どんな解決をするのだろうか、
又私にどんなアドバイスをくれるだろうかと立ち止まり考える
時間を作ってくれる。亡くなっても尚、私の師であり、友である。
入院した部屋が一緒だったという悲しい偶然で出合った人が、
自分の人生をどれだけ心豊かにしてくれたのかと、年を重ねた分
実感させられる今日この頃なのです。

 今日も八重子ブルーの絵に包まれた部屋でゆっくりと暮らせて
いる事に感謝しかありません。

あなたのそばにはマリンブルーの  

株式会社トータル 長崎支店 

(宮本佐代子)
 
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