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みやもっちゃんのひとりごと

【みやもっちゃんのひとりごと No.173】

2023-09-05
実りの季節に想う
 私の茶わんを覗いては「米粒一つでも残し
たらダメよ!」よく注意されたものです。

「米という字は八十八と書くでしょ、お百姓
さん達が八十八回もの手間をかけて苦労して
育てて下さったから美味しいご飯が頂ける。
感謝しながら頂きなさい。」

 皆さんもきっと同様、耳タコ話ですよね。
「米」という文字の成り立ちは3通程の説
があるらしい。

1. 稲穂が実ってる姿をそのまま漢字にした説
横棒に上下3粒ずつ計6粒の実が付いている
姿。その後真中の粒が上下繋がった説
2. 「+」に米粒が四方八方に飛び散った所を
表した象形文字という農林水産省の解説
3. 手間のかかった八十八回説

 なんでこんな話?稲穂が実っている風景を
目にする事はあっても、米が出来るまで農家
さんの日々をまじかに見た事はなかった。長
与川の緑に沿うように田んぼが広がり緑に囲
まれた自然いっぱいの私の散歩コース(何度
か書かせてもらった)ここを歩かなければ、
数名の農家さんと知り合う事も、日々のご苦
労を知る事はなかった。

栄養たっぷりの土にするため肥料を入れ、ト
ラクターで耕す。丁寧に丁寧に雑草を取り除
き、田んぼの水を微調し入れ替えたりと、そ
うしながら稲の成長を見守る。日に何度も見
回る。そんな田んぼの入り口には、それぞれ
立札が立てられ、持ち主の名前、広さ、品種
等々の記載があり、田んぼの表札みたいな物
だ。散歩の時々前日の雨や風の強さで、それ
ぞれの田んぼの様子が微妙に違うのに気付い
た。お聞きするとそれぞれの田を指さしして
田植えの時期や品種や成長のタイミングで倒
れやすかったり、弱かったりするのだと考え
て下さる。

「何と言っても自然が相手やけん。人間の力
ではコントロールも効かん。だから後継者も
おらん。ここらで一番若いのが67歳よ。高齢
者ばかり。自分も老体にムチ打って頑張って
るが、来年出来るかは分からんと」と、ため
息交じりの苦笑い。

どうぞこれ以上暑い日が続きません様に。ど
うか台風が来ません様にと、天気予報も最近
は農家さん寄りで見ている私。

そんなある日田んぼの横に軽トラが止まって
いた。それに背を掛ける様に座っておられた
ので、声掛けようかとしたが、お話をされて
いる。携帯でお話し中かと思い通り過ぎよう
とした私の耳に聞こえて来たのは❝般若心経❞。
両手を合せ、田に向かい一心に唱えておられ
る。その姿に胸が熱くなりました。手間をか
け懸命に作った田んぼの最後の最後は「神」
「仏」にお頼みするのだなと、農家さんの心
中を察した。

今日も一粒残さず頂きます

最近の異常続きの天候には
バッチリ火災保険でガード

株式会社トータル 長崎支店は皆様をお守り致しております 

(宮本佐代子)
 
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