みやもっちゃんのひとりごと
【みやもっちゃんのひとりごと No.179】
2024-03-07
保険のおばちゃん
新人の頃の私、1年目の夏などは日傘を
さすゆとりもなく、とにかく他の職員さん
より多くの人にお会いしてご提案がしたい
という焦りに似た気持ち、つまりは何とし
ても家族を守る為頑張るしかない!の気持
ちが勝り、化粧崩れもなんのその、バタバ
タと担当エリアをせわしく回り、パンプス
のかかとはみっともなくすり減り、スーツ
のスカートのスリットは何回も裂けた(笑)
運転免許を持ってなかった私は旅人の様だ
と笑われた。一旦会社を出たら戻らなくて
も良いように、大きな大きなバックにあり
ったけのパンフレットと資料とあめ玉と、
そして人様の庭先でお手紙を書く為の一筆
箋の束を入れた。『セールスお断り』の門
前の張り紙にも臆せず、手紙なら許される
だろうと、あの家、この家と、一言添えて
手紙を投函し続けた。疲れなど感じなかっ
た!元気だった!若かった!おかげで担当
の町には知り合い、お客様も増え、日々の
営業が楽しかった。
突然の主人の難病発覚を機に「私がお父さ
んの代わりになって家族を支えるから、お
父さんはお母さんになってね」の言葉を主
人にかけ、その言葉を自分の覚悟として、
保険のおばちゃんとなった。そして気が付
けばもう30数年。早いものです。
主婦だった私が家族を一人で支えるという
突然の出来事は、今となれば能天気な私に
とって、天が与えてくれたチャンスだった
と思える。でなければ自らこの道を選ぶこ
ともなく、選ばなければこんなにも多くの
人々と出会い、我が人生に色を与えて頂く
事もなかったでしょう。亡き主人が「保険
も宝石も何も君にプレゼント出来なかった
けど、僕が難病になった事で、君が保険の
おばちゃんになるというプレゼントが出来
た」と言ったことを思い出します。
保険に無縁だった主人が切に望んだのが、
お客様を守って欲しいという事でした。そ
れが理由であなたの保険を守るみやもっち
ゃんはこんな人ですよ~とか、中々思う様
にお会い出来なくとも、あなたのそばに私
はいますよ、何でも相談して下さいという
気持ちを伝えたくて書き始め、まさか15
年も書くとも思わず今日を迎えました。
世の中は卒業の頃。
私も今月号をもって最終とさせて頂きたい
と思います。一旦営業の一線から身を引き、
これからは相談役という立場で携わって参
ります。
本当に長い間、保険の契約継続と共に、
つたない文章にお付き合い下さった事、
心から心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
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